フェルナンデス・ベルメホ法務相は、法学部で優秀な成績を修めた学生を対象に、司法試験なし、4〜5年の研修を受けるのみで裁判官・検察官になれるとする新システム案を発表した。裁判官・検察官になるには、現行システムでは司法試験に合格した後、バルセロナの司法学校で1年半の研修を受けるが、司法試験は大変な難関で平均5年半の準備期間を要するという。改正案では、現行システムと並行して新システムを導入する考え。ベルメホ法相は改正案の動機を、年々司法試験受験者が減少していることと説明。受験者減少により全体のレベルが下がることを危惧、優秀な学生を青田刈りするというプランを立てたわけだ。これに対し、保守派の裁判官協会 (APM) は「司法試験が最善のシステム。徹底的に抗戦する」と早くも全面反対を表明。革新派の民主主義裁判官協会は「詳細案を吟味し、議論を尽くすべき」と慎重な構え。いずれにせよ、改正案は来年3月の総選挙で社労党 (PSOE) が勝利すれば、という条件付きとなる。 【スペイン マドリッド 2007年10月23日】
パルマ・デ・マジョルカで、2007年度ノーベル平和賞受賞が決まったアル・ゴア元米副大統領らが出席して地球温暖化に関する国際会議が開催された。この会議のフォーラムで民衆党 (PP) のラホイ代表は「私のいとこの物理学教授に言わせると、最高の科学者を10人集めても明日のセビージャの天気すら当てられないのに、300年後の地球がどうなってるかが分かるはずがない」と発言、「(地球温暖化問題は) 研究・注意には値するが、世界の重大問題にはできない」と述べた。これに対し、環境保護団体らは「ラホイはこの問題に対する無知をさらけ出した」「無責任」と一斉に批判。一方、アル・ゴア氏はその後開かれた会議で「右派は、政府のいかなる地球温暖化対策にも反対しようとする」と苦言を呈し、「このままいけばドニャーナ国立公園で夏が今より5週間も長くなるという事態になる」と警告、企業に地球温暖化対策の必要性を訴えた。アル・ゴア氏と共にノーベル平和賞を受賞する「国連気候変動に関する政府間パネル (IPCC) 」では、11月にバレンシアで承認予定の報告書草案を作成したばかり。これによると、地球温暖化による影響は不可避で、干ばつや海水レベルの上昇、珊瑚礁の死滅、ある種の動物の絶滅などが今世紀中に起こるとされている。 【スペイン パルマ・デ・マジョルカ 2007年10月23日】