スペインのフアン・カルロス国王夫妻が5、6日両日、北アフリカに位置するスペイン自治都市セウタ及びメリーリャを初めて公式訪問する。モロッコはこれを遺憾として厳重抗議、在スペイン・モロッコ大使を本国召還した。スペイン政府ではモロッコがそこまで強硬な態度に出ると予想しておらず、虚を突かれた格好。スペインのモラティノス外相と外務省No.2のベルナルディーノ・レオン氏がモロッコに滞在中の一方で、モロッコ側が国交断絶の前段階といえる大使召還に踏み切ったのは異例の事態といえる。また、3.11テロでイスラムテロ組織メンバーに有罪判決が下った直後だけに、スペイン政府ではアルカイダなどの動きにも警戒を強めている。アルカイダはセウタ及びメリーリャを「ヨーロッパに占領されたイスラムの領土」と見なしており、テロ活動の対象として名指ししている。セウタと接するモロッコの都市テトゥアンでは4日、「セウタ、メリーリャはモロッコの領土」「植民国家スペイン」とスローガンを掲げてデモが行われた。 【スペイン マドリッド 2007年11月5日】
103人の児童誘拐容疑によりアフリカ・チャドでフランスのNGOメンバーやスペイン人パイロット、客室乗務員らが拘束された問題で、フランスのサルコジ大統領が自らチャドに乗り込み同国のデビー・イトゥノ大統領と会見。チャド検察が無罪・不起訴としたフランス人ジャーナリスト3人とスペイン人客室乗務員4人を大統領専用機で連れ帰るという目覚ましい活躍を見せた。サルコジ大統領に伴われスペイン・トレホン空港に降り立ったスペインのチャーター飛行機会社ジルジェットの客室乗務員4人は、サパテロ首相らの出迎えを受けた。チャドと外交のないスペインがこの問題ではかばかしい解決策を講じられなかった間に、近々チャド東部スーダン・ダルフール地域との国境地帯に1,500人の派兵を控えるフランスは最初から主導権を握り、大統領自らが外交力を見せつけたといえる。解放された乗務員らは「最初は泣いてばかりいたが、このままでは気が変になると気持ちを切り替えた」「首都に移送されて監獄に入れられた時が一番辛かった」と記者会見で語り、「残る同僚も一刻も早く解放して欲しい」と未だチャドに拘束中の機長、副機長ら3人を気遣った。3人は5日にチャドの裁判所で聴取を受けることになっている。 【スペイン マドリッド 2007年11月5日】