20日、今期最後の国会が開かれ、2008年予算が承認された。2008年予算案は、下院を僅差で通過した後、上院で否決されたたため下院で過半数での承認が必要となっていた。この日、PSOEとともに賛成票を投じたのは、IU-ICV、PNV、BNG、アラゴン党、PP離反者、CCから一名で、合計182票。PP、CiU、ERC、CC、EA、Nabaiが反対票を投じ、165票だった。25年の議員生活を終えて、今期で政界を退くCCのルイス・マルドネス氏は、党の方針に逆らい政府の予算案に賛成票を投じた。予算が成立しなければ、年金や給料の見直しや新しい助成金などの支払いが滞り、被害をこうむる人々が大勢いるとその理由を説明。IUなども、予算案の内容には批判的だが、成立させる社会的責任があるとして賛成票を投じた。 この日、サパテロ首相は来年3月9日に、任期満了に伴う総選挙を行う告げた。国会は総選挙後まで開催されない。 【スペイン マドリッド 2007年12月21日】
CDやDVDディスクやレコーダー、MP3などに税金(通称「デジタル税」)をかけ、その税収を違法コピーにより著作権が侵害されるアーティストに還元しようという情報社会推進法(LISI)が施行される。この法律については上院で、ICVのジョルディ・ギリョット氏が、政府に対して1年以内にデジタル税を撤廃し、これに代わって知的所有権を守る新しい措置を提案することを求める修正案を提出、PPらの賛成票により承認されていた。このため、20日の最後の国会で、映画監督のアレハンドロ・アメナバル氏やアレックス・デ・ラ・イグレシア氏らが見守る中、この修正案の是非が問われ、結局、PPとIPCが修正案に賛成、PSOE、CiU、アラゴン党、IUが修正案に反対、PNV、BNG、ERCが棄権し、デジタル税撤廃を求める修正案は否決。LISIが施行されることになった。同法については当初賛成していたPPだが、一転して修正案を支持し、ラホイ党首は「無差別的な税に賛成するわけにはいけない」と語っていた。 2008年にはデジタル税により1億1,000万ユーロの税収がある見込みだ。デジタル税については、著作権のある作品のコピーを行わない人にも税金がかかるため不公正であるなどの指摘もあり、反対するアーティストも多い。 【スペイン マドリッド 2007年12月21日】
下院で民法154条改正が承認され、親権者が子供を適度に「矯正する」ことを認めるという体罰を容認する内容が排除され、子供の「身体的・精神的健康を尊重する」ことが挿入されることになった。PP、PNV、CiU、CCは、軽い体罰な家庭の問題と、改正に反対票を投じている。体罰については、1889年の民法で「適度な矯正と体罰」を認めており、よく似た内容が1981年まで使われていた。PSOEマリオ・ベデラ氏は、「権利は歴史の所産であり、法律も時代ごとに社会の大勢に合わせなければならない」と語った。 1990年にスペインが批准した国連の子供の権利条約19条(国は、子供を暴力や虐待から守る法制度を整えなければならない)に沿って、国連はスペインに対して1994年と2002年の2回、民法のこの項目を改正するよう勧告していた。 この改正で現状が変わるわけではないが、暴力に対する教育的な意味はあると専門家は語っている。 【スペイン マドリッド 2007年12月21日】