3日、PSOEとPPの首相候補の間で総選挙前に予定された2回目のTVディベートが行われた。前回のIFEMAから会場をカンポ・デ・ロス・ナシオネス・コングレス・センターに移し、進行役はオルガ・ビサ氏が担当。討論の内容は前回と同じ、経済、社会、外交・内務、制度、未来の5ブロックに分けて行われた。 2度目ということもあり、前回よりも 意見の応酬が見られ、互いに(特にサパテロ氏)相手の発言をさえぎる場面も多かった。 経済:サパテロ氏はまず、経団連-労組間の協定に基づいた経済活性化政策を約束。ラホイ氏は前回に続き、物価上昇を挙げて経済の現状を憂い、減税などの公約を並べた。また、政府はPP政権の遺産を享受し経済政策を怠ったと批判するラホイ氏に対して、サパテロ氏は、ラホイ氏が物価に興味を示したのは選挙戦が近くなった数ヶ月前と応戦した。 社会:介護制度の充実、男女平等の実現、両親の育児休暇拡大などの公約を並べたのに対し、ラホイ氏は前回に続き主に政府の移民政策を批判。アフリカ諸国との協力により不法移民の流入を防ぐとするサパテロ首相に対して、ラホイ氏は移民政策において「脆弱」であり、移民の大量流入を引き起こすと批判した。 内務・外交:総選挙の結果にかかわらず、PSOEは政府のテロ政策を無条件で支援することを約束したサパテロ氏に対して、ラホイ氏は、PPはテロと交渉する政府を支援することはできないと、再びサパテロ政権のテロ政策を批判。T-4テロの後もETAとの話し合いを続けたことについて、国民に嘘をついたと再々非難した。PP政権によるイラク派兵とPSOE政権によるイラク撤兵、3・11マドリッド列車連続爆破テロについて、この4年間に何度も見られた非難の応酬がここでも繰り返され、「嘘をついた」「騙した」などの言葉が繰り返される厳しい討論となった。 制度:AVEをはじめとするインフラ整備により地域間の共存を充実するというサパテロ氏に対して、ラホイ氏は最近の自治憲章改正など自治政策を批判。また、カタルーニャの言語政策を再三批判したラホイ氏に対して、サパテロ氏はPPは言語政策を政治的に利用し、地域間の対立を助長すると非難した。 未来:教育、住宅、インフラ整備、温暖化、水がテーマとなった。PISAの結果をもとに教育の現状を憂うラホイ氏に対して、サパテロ氏は最新のPISAの結果は主にPP政権の8年間を評価するものと応戦。英語教育の充実など教育政策を挙げた。ラホイ氏は現行の教育制度を批判し、教育現場で「努力」を重視すべきと語った。また、水について、PP内でもアラゴン州などの反対があるため明言を避けてきたラホイ氏だが、エブロ川からバレンシアやムルシアへの給水路建設の実行を示唆した。 ディベート後、各メディアが行ったアンケート調査によると、サパテロ氏が優勢。前回よりも差を広げている。エル・パイス紙によると53%がサパテロ氏に軍配を上げ、38%がラホイ氏の勝利と評価。エル・ムンド紙によるとサパテロ氏49%、ラホイ氏40%だった。(前回はサパテロ氏45%前後、ラホイ氏31-42%) 【スペイン マドリッド 2008年3月4日】
バルセロナで、子供の通う学校の教務主任らを殴った両親に対して、公務執行妨害により禁固刑が言い渡された。 2006年10月、両親は、学童保育費を納めなかったために学校への立ち入りを拒否されたのに腹を立て、教務主任ら関係者を脅し、暴行を働いた。教師に対する暴行を、警察官に対するのと同様に公務執行妨害とみなした点について、裁判官は、公務執行妨害について刑法を拡大解釈したのではなく、教育に従事する者に対する攻撃は、その権威を失墜させるものとみなしたと説明している。両親は犯行を否定。ただし、教務主任に対しては、子供を殴った仕返しに押したと供述していた。両親には禁固刑のほかに、校長に対する暴行により360ユーロ、脅しにより120ユーロの罰金、および6ヶ月間の学校への接近禁止が言い渡された。 【スペイン マドリッド 2008年3月4日】