スペイン王室のレティシア皇太子妃の妹、テルマ・オルティスさんとそのパートナーのエンリケ・マルティン・リョップさんが、TV局や新聞・雑誌社などマスコミ57社を相手取り、プライバシーの保護を求めて訴訟を起こした。フェリペ皇太子との結婚以来、レティシア皇太子妃の妹2人はマスコミの注目を集めていたが、うちエリカさんは2007年に自殺。一方、テルマさんはNGO職員としてフィリピンで働いていたが、今年3月出産のためスペインに帰国し、それ以来ワイドショーや雑誌の標的となっていた。テルマさんの弁護士は名誉、個人・家族の私的領域、肖像の権利を保障した憲法第9条を根拠に、「テルマさん、エンリケさんは有名人ではなく、有名になりたいとも思っていない」が、マスコミにより「身体の危機」にさらされているとして、報道の事前検閲と防護策を求めている。一方、訴えられたマスコミ各社は「表現の自由」と「知る権利」を主張。第一回口頭弁論が行われたトレド地方裁判所には、テルマさんらの姿をカメラに収めようと訴えられた各社を含むマスコミが多数詰めかけ、裁判の様子も一部公開された。スペインでプライバシー保護のため事前検閲が求められたのは前代未聞で、重要な前例をつくる意味から判決が注目される。また、表現の自由とプライバシー保護の兼ね合い、どこまでが「公人」かといった議論も呼んでいる。 【スペイン マドリッド 2008年5月13日】
スーパーから盗まれ、その後回収された現金35,000ユーロから8,000ユーロをピンハネして山分けしたり、麻薬売人から押収したマリファナをポケットに入れたり、パトカーに売春婦を引き入れたり…コスラダ市警察官の汚職事件に関するコスラダ地方裁判所第一法廷の審問では、警官らのあきれるばかりの横暴ぶりが明らかになっている。警官らのロッカーからはコカイン吸入のための紙やステロイド剤が押収され、ヒネス・ヒメネス署長の自宅からは半ダースあまりの違法武器が発見された。また、警官らが市民に暴行を加えたり、移民をあざけったり、売春婦に性的嫌がらせを行う姿を携帯電話などで録画したビデオも差し押さえられた。コスラダ地方裁判所は逮捕された容疑者13人のうち、ヒネス・ヒメネス署長を含む11人に罪証隠滅のおそれありとして無条件勾留を言い渡した。 【スペイン マドリッド 2008年5月13日】